男の育児道 トップ > 不妊治療 > 不妊治療で思った事 > 精神的負担
一番大変だったのは、精神的に不安定になってしまった奥さんの心を支える事でした。
失敗しても失敗しても続けていく。言うのは簡単ですが、いつになったら妊娠できるのか、先の見えない治療はいつのまにか、苦しいものになっていきます。
年をとればそれだけ妊娠の確率は落ちていくので、失敗する度に焦りも出てきます。
この苦しみから逃れるには、妊娠するか、治療をやめるかの二つしかありません。治療をやめればすぐにでも開放されます。しかし今度は、自分たちにはもう子供が出来ないのだという現実と向きあわないといけません。それもまた辛く苦しいのです。
続けるも地獄、やめるも地獄。そんな状況に追い込まれて奥さんは精神を病んでしまいました。
まず、なんて言葉をかけていいのか、分からないのです。治療を続ける為に励ます言葉も、治療をやめて二人だけで生きていく事を決断する事も、どちらに傾いても、奥さんは傷つき、さらに悩ませてしまうのです。
なんとかして精神的負担を軽くしてあげたい。そう思っての言葉や行動が逆効果になり、そして拒絶されてしまう。
人を支える、心を支えるという事がいかに大変なのか、思い知りました。