安いだけではダメ！自動車保険の補償項目とその内容を正しく理解しよう

自動車保険と一口にいっても、その中身は複数の保険の組み合わせによって成り立っています。自動車保険を安くするためには、中身である補償の内容をしっかりと把握しておく必要があります。

しかし安さばかりを追い求めては危険です。保険が必要となる万が一の時に十分な補償が得られなければ保険に入った意味がありません。ここでは、保険の内訳について解説していきます。

相手に対する賠償保険

任意の自動車保険の補償にはまず大きく分けて「相手に対する賠償補償」と「自分自身と搭乗者に対する傷害補償」があります。「相手に対する賠償補償」はさらに「対人」と「対物」に分ける事ができます。

ちなみに自賠責保険が補償するのは、相手に対する補償の「対人」のみとなっています。しかも死亡、ケガ、後遺障害、それぞれに上限が設けられています。正直自賠責保険だけでは不安が残ります。任意保険でしっかりとカバーしましょう。

参考記事「知らなかったでは済まされない！自賠責保険と任意保険の違いをしっかり把握していますか？ 」

対人賠償保険

交通事故で相手にケガまたは死亡させてしまった時の損害賠償に対して支払います。まず自賠責保険から支払われ、自賠責の範囲を超えた分を補う形で支払うようになっています。

大きい事故の場合、自賠責の範囲で収まらない事が多いのが実情です。対人は必ず「無制限」にすべきでしょう。

対物賠償保険

交通事故で相手の車や物を壊した時の損害賠償に対して支払います。車だけではなく、物損事故として電柱や壁、家屋などを破損した場合にも適応されます。

保険の支払を減らす為に、この対物の補償を1,000万や2,000万に下げる方法がありますが、実は「無制限」とあまり金額に差はありません。ここでケチると、もしもの時に泣きをみます。やはり対物も対人同様に「無制限」がおすすめです。

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自分自身と搭乗者の為の傷害保険

自分の車に乗っていた人達のケガ、死亡時に支払われる保険です。普段乗るのは家族だけで、家族全員が充分な医療保険と傷害保険に加入している場合であれば、この保険に入らない、または補償内容を下げるという選択肢もあります。ただし、友人を乗せて怪我をさせてしまった場合は入っていないと正直つらいですね。

人身傷害保険

保険の契約対象の車に乗っていた人達のケガ、死亡時に支払われる保険です。過失割合に関係なく損害額を示談前に受けられるというメリットがある補償です。

これから説明する、搭乗者傷害保険や自損事故保険に似ていますが、人身傷害保険は、設定した上限額以内であれば、実際の損害全額を支払うものとなっています。

搭乗者傷害保険

人身傷害保険と同様に、保険の契約対象の車に乗っていた人達のケガ、死亡時に支払われる保険です。異なるのは、定額で補償されるという点です。

入院や通院の日数、または部位症状別に定額の保険金が支払われます。

自損事故保険

自損事故保険もまた、人身傷害保険や搭乗者傷害保険と同じで、保険の契約対象の車に乗っていた人達のケガ、死亡時に支払われる保険です。

人身傷害、搭乗者傷害、自損事故。それぞれの保険は、保険会社によって扱いが異なります。人身傷害を主軸においている所もあれば、人身傷害を特約という扱いにしている所もあります。

無保険車傷害保険

事故を起こした相手が、保険に加入していない場合など、賠償能力のない場合について、死亡したり、後遺障害を受けた場合、保険金を受け取れるものです。対象は対人のみで、対物に対しては支払われません。

驚くかもしれませんが、任意保険に入っていない車は10台に1〜2台はあると言われています。道路を走る車の実に10〜20％です。

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自分自身の車の補償「車両保険」

自分の車が事故で壊れたり、盗まれたりした時の為の保険です。自動車保険の値段の高さはこの補償にあります。

車両保険は現在の資産の状況や次に買う車の方針によって支払われる保険金を下げる事が可能です。

仮に車が全損したとしても買い替えるだけの貯蓄がある、車がなくてもしばらくは生活に不自由しない、次に購入する車の頭金程度の保険が降りれば問題ない、などの場合であれば、車両保険をまったく付けない、あるいは上限を大幅に下げるという選択肢が生まれます。

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まとめ

• 自動車保険はいくつもの保険が組み合わさって成り立っています。
• 保険料を安くすることばかりに目を向けず、まずは自分達に必要な補償とはどれくらいのものなのかを考える事が大切です。