おトクなナイトなどの電気料金の夜間割引サービスは本当に節約になるのか?
夜間の電気料金を割安にしてくれる夜間割引というものがあります。東京電力では「おトクなナイト8・10」という2種類のプランがあります。
果たして夜間割引プランは節約効果があるのでしょうか?
※今回は東京電力を基準にさせていただきます。予めご了承ください。
電気料金の夜間割引とは一体何か?
- 午後11時〜午前7時までの「おトクなナイト8」
- 午後10時〜午前8時までの「おトクなナイト10」
東京電力では2つのプランが用意されています。それぞれの夜間の時間帯の電気料金を通常よりも安く割引してくれるのが夜間割引です。
その代わりそれ以外の昼間の時間帯の電気料金が通常よりも割高になるというデメリットがあります。
従量制の電力量料金を比較
通常の電力量料金
- 120kWh未満:1kWh当たり18.89円
- 120kWh以上:1kWh当たり25.19円
- 300kWh以上:1kWh当たり29.10円
おトクなナイト8(午後11時〜午前7時までがお得)
午後11時〜午前7時までの夜間
- 1kWh当たり11.82円の定額
上記意外の時間帯
- 90kWh未満:1kWh当たり23.15円
- 90kWh以上:1kWh当たり30.87円
- 230kWh以上:1kWh当たり35.66円
おトクなナイト10(午後10時〜午前8時までがお得)
午後10時〜午前8時までの夜間
- 1kWh当たり12.06円の定額
上記意外の時間帯
- 80kWh未満:1kWh当たり25.20円
- 80kWh以上:1kWh当たり33.60円
- 200kWh以上:1kWh当たり38.81円
どうでしょうか?印象としては夜間の時間帯がすごく安いというよりも、割引対応外の朝から夜になるまでの時間帯の電気料金がすごく割高になっていると感じるのではないでしょうか?
そして注意深く見てください。単価が上がる境目となる数値が異なっています。これは通常よりも値上がりしやすいという事を意味します。
基本料金を比較
実は基本料金にも違いが出てきます。通常はアンペア数で基本料金が異なりますが、夜間割引の場合はおトクなナイト8、おトクなナイト10、どちらを選んでも基本料金は同じです。
条件 | 基本料金 | |
---|---|---|
通常 | 20A | 546円 |
30A | 819円 | |
40A | 1,092円 | |
50A | 1,365円 | |
夜間割 | 6kVA以下の場合 | 1,260円 |
40A以下の家庭では、基本料金は値上がりしてしまいます。
電気料金の夜間割引の問題点
下手をすると電気代が上がってしまう可能性がある
まず40A以下のご家庭では、基本料金が値上がりしてしまうという問題があります。
夜間割引によって電気代が下がるかどうかは、ライフスタイルや家の状況に大きく左右されます。
下手をすると、変更したことで電気代が上がってしまう可能性もあるのです。
大きな割引は期待できない
仮に割引になるとしても、大幅な減額とまではいかなそうです。月にして10%も期待できません。
ライフスタイルが制約されるストレス
割高な時間帯に電気を使用することに抵抗感が生まれるかもしれません。
割安な夜間になるべく電気を使うようタイマーを使って工夫する必要も出てきます。
やりたい事がやりたい時に出来ないという事は精神衛生上、よろしくないでしょう。わずかな電気代の割引の為にストレスを貯めてしまう可能性があります。
夜間割引に向いている家庭とは?
夜間割引に向いている家庭は以下かと思われます。
- 家が大きく、家族も多く、50A(アンペア)以上を使っている
- 比較的夜型の生活を送っている
- 昼間はほぼ全員が外出していて電気を使う事がまずない
- オール電化にしている
- エコキュートや電気温水器などで夜間に電気でお湯を湧かしている
まとめ
- 夜間は割安になりますが、その反面朝から夕方にかけての時間帯が割高になるというデメリットがあります。
- 40A以下のご家庭では基本料金が値上がりします。
- 下手をすると値上がりしてしまう可能性があります。
- 夜勤勤務などの完全な夜型生活の人に向いているように一見思われますが、割安な時間帯は完全に勤務中です。帰ってきて寝るまでの間に使用する電気代は通常よりも完全に割高になるので、損をする事になります。
- 電気料金の夜間割引は微妙だと判断します。
日時: 2013年11月15日 09:21:男の節約道 > 節約術 > 電気代節約 > 節電の基本
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